先日2週かけて取り組んだ野菜の模刻。
幼稚園年小さんから小学6年生まで、それぞれに一生懸命に作り上げました。
並べるとみんなの個性や一生懸命作ったエネルギーがむんむんと表れているような感じがして、とても賑やかでたのしい展示になりました。
(ちょこちょこ野菜じゃないものも混じっています。笑 野菜を作った後に残った粘土で自由に作ったものです。)
幼稚園のこどもたちにとっては、見えるものを立体にするということは本当にむずかしくて、どうしたら作れるのかとんとわからない上、とても忍耐のいる課題でしたので自信を失い心が折れそうになったり、私たちの助言を受けながらあれこれ手を動かしているうちになんだか形ができてきて楽しくなってきたり、という様子でした。
よーく観察してして見えるように似せて行くにはどうしたらいいか丁寧に説明しながら、発見を促し、がんばれ〜っと応援しながら、時に講師が少し手伝い、そしてみんな粘り強くほんとうによくがんばりました。 ひとつ出来上がるととても満足した誇らしげな顔をして、別の野菜を2つ目、3つ目と自ら挑戦しました。
小学生は、ひとつをじっくりこだわって作り上げる子が多かったです。
「もっとこうだ」「ここが違う」など自分で見えてわかってはいるけどその通りに形にできないもどかしさと葛藤しながら、こんなもんでいいやろ、と適当に終わらせてしまおうとする気持ちと、いやもうちょっとどうにかできそう...、という気持ちの間で揺れながらも 辛抱強くがんばってくれました。
やってる最中は悩ましくてしんどくて、早くに終わりにしたいくらいのものだったのに、 完成品を見るとうれしそうに眺めたりコロコロなでなで愛おしそうに触ってる姿が印象的でした。笑
自分でもう限界だ、と線を引こうとしたところよりももうちょっと先のところまで行けた時、つくったものに愛着が沸き、誇らしくうれしいものなのだと思います。
その顔を見て、制作途中あきらめそうになる(とゆうかもう終わりにしたい〜っ、と思っている)こどもたちに、「まだ終わりにしたらあかん!」「よく見て!」「もうちょっとできる!」「がんばって!」と...心を鬼にしてがんばらせてよかったなと思えました。
今回は『そっくりにつくろう』という少しかたいというか、厳しいようなテーマでした。
どちらかというとアートというよりは工芸に近いくらいのものです。
でも、実はこの課題で私たちが一番大切に思っていたことは、本当に大人顔負けにそっくりにできているかどうかという『成果』ではなく、むしろプロセスの中の経験でした。
自分の目でしっかり観察したり手で触って確認して、色々なことを発見すること、それから見たこと気づいたことを形にするためにあきらめずにあらゆる工夫をして取り組み、自分で簡単に自分の限界を決めずにやり切ることでした。
そのような課題をこどもにさせる意図については少し長くなりそうなので、
また別のときに書こうと思います!
一生懸命観察して、細かいところまで奮闘して作り上げた今回の粘土作品、ぜひどんな風に工夫しているかよく見てあげてください。工夫が見えるととても楽しいですよ♪
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